1番多いご相談について
ご相談の中で1番多いのが以下の2つです。
「私の場合には登記や税金の申告は必要なのですか?」
「必要であれば、いつまでにどの順番、タイミングで行えば良いのですか?」
というご質問です。
実際、相続が発生した場合に、相続税の申告が必要な方は10%前後だと言われています。
また、不動産登記は2次相続や不動産売却など、将来的な権利義務の発生をふまえて行うべきであり、必ずしも必要になるというわけではございません。
どのような場合に申告が必要になるのか?
税金の場合
- 相続税であれば「3000万円+600万円×法定相続人」以上の遺産がある。
また、相続税の申告が必要であるが、小規模宅地等の特例を受けることができる。 - 贈与税であれば、路線価から割り出した評価額が110万円以上。
また、贈与税はかかるが相続時精算課税を利用する場合や夫婦間で居住用の不動産贈与の場合にも申告は必要です。 - 離婚での財産分与であれば、購入価格より不動産の時価値が上がっている場合には、譲渡所得税の申告が必要になる場合がございます。
登記の場合
- 相続登記では不動産を売却賃貸に出す場合や既に両親ともお亡くなりになっている場合。
また、早期に相続の問題を解決(2次対策)しておきたい場合に必要となります。 - 贈与であれば、その都度がベストです。
- 離婚での財産分与であれば、登記するのが最善ですが、住宅ローンとの兼ね合いが必要ですので、当事務所にご相談下さい。
登記に関しては、事案により大きく異なりますので、ご相談くださいませ。
(無理に登記申請を進めることは一切ございません。)
どの順番、タイミングで行えば良いか?
相続手続きの各種申請
例えば相続手続きの場合ですと、先に相続登記を申請してから相続税の申告をした方が良いのです。
何故なら、相続登記では戸籍関係の書類を返却してもらえるのですが、相続税の申告ですと返却してもらえません。
戸籍関係の書類を集めるだけでも時間と費用がかかることを考えますと、登記申請→相続税申告の手順がベストでしょう。
ただし、相続税の申告は相続開始から10か月以内と決まっております。
10か月以内に相続税の申告が間に合わないような場合には、やむをえませんが、相続税の申告を先にすべきです。
10か月以内の相続税の申告が完了する。
相続登記→相続税の申告
10か月以内に相続税の申告が間に合わない。
相続税の申告→相続登記
不動産の相続手続きはいつするのが良いの?
相続登記には申告の義務はありません。不動産権利の登記はそもそも登記をする義務が無いのです。
では何故?みなさん登記をするのでしょうか?
それは登記をしなければ権利(所有者)を公示(第三者に示す)したことにはならないからです。
ではどのような場合に権利(所有者)を公示(第三者に示す)しなければならないのでしょうか?
それを考えると登記を申請する必要性やタイムミングを考えることが出来るようになりますが、数多くの事案がございます。詳しくはご相談下さい。
以下に若干の代表例だけ記載させていただきますのでご参考くださいませ。
- 不動産を将来的に売却、賃貸する予定がある。
- 不動産を将来的に贈与、寄付する予定がある。
- 他の相続人に勝手に不動産を処分される可能性がある。
- 法廷相続とは異なった相続をする。(一人の者が全て相続する場合など)
例:遺言書がある。
遺産分割協議を行った。 - 相続人のうちの誰かが亡くなり、権利関係が複雑になりそうである。
- 両親(配偶者含め)とも亡くなった。
- 子供がいない。
- 被相続人に離婚経験がある。
- 相続人の一人でも借金を抱えているような方がいる。
上記では、相談件数の多い相続手続きの事例を簡単にあげさせていただきましたが、生前贈与、離婚による財産分与、遺言書作成、会社法人登記など、様々な手続きで順番やタイミングが重要となってきます。
また、手順やタイミングで税金や実費関係などを大幅に節約することが出来る場合もございますので、当事務所にご相談くださればと思います。
司法書士法人ヤマトでは、司法書士、税理士、行政書士、不動産鑑定士、社会保険労務士で、ベストな方法をご提案させていただいております。